【0608修正版】ワイヤー放電加工機とは?原理・構造・仕組み・メリッ ト・デメリットを徹底解説

ワイヤー放電加工機とは?
ワイヤー放電加工機の概要
ワイヤー放電加工機は、細い金属ワイヤーを電極とし、放電の熱で金属を溶かして加工する装置です。ワイヤーと素材は接触せず、非接触で高精度な加工が可能です。
主な用途と特徴
- 焼入鋼や超硬等の高硬度な素材の加工
- マシニング前の荒加工
- 研磨前の荒加工
放電加工の種類と比較
加工方法 | 特徴 |
形彫り放電加工 | 固定電極を使用し、金型の形状を掘り出す |
細穴放電加工 | 微細な穴あけに特化 |
ワイヤー放電加工 | 細いワイヤーを連続供給し、輪郭加工を高精度で行う |
ワイヤー放電加工機の原理・仕組み
放電加工の基本原理
加工物と電極の間に電圧を加えて放電を発生させ、その熱で金属を溶かして除去します。
ワイヤー放電加工機のメリット
非接触加工の為、工具摩耗が少ない
切削刃物と違い、電極が素材に触れないため、摩耗の影響が少なく精度を保ちやすいです。
硬質材料の加工に最適
焼入れ鋼や超硬合金など、切削困難な材料も導電性があれば加工可能です。
ワイヤー放電加工機のデメリット
加工速度が遅い
放電し溶かしながら進む加工原理のため、切削加工に比べて加工速度は遅くなります。
導電性のある材料しか加工できない
放電には電気が必要なため、樹脂やセラミックスなど非導電材は加工できません。
ワイヤーが消耗しコストがかかる
加工中にワイヤーが消耗するため、ランニングコストに影響します。
定期的なメンテナンスが必要
加工液やフィルター交換、駆動系の点検など、定期的な保守作業が求められます。
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おすすめのワイヤー放電加工機
加工ニーズに応じた機種選定が重要
ワイヤー放電加工機を選ぶ際は、以下のポイントをチェックしましょう。
- 加工する材質や精度、サイズ
加工したい製品の大きさ、重さ、加工精度によって、最適な機種が変わってきます。 - ワイヤーの種類や性能
使用するワイヤーの材質によって加工効率やコストが変わるため、長時間の連続加工やコスト削減を重視する場合はワイヤー選びも重要です。
ワイヤーの種類の違いについて
ワイヤー放電加工機には、一般的に「真鍮ワイヤー」が多く使用されていますが、これは消耗が早く、頻繁な交換が必要なためランニングコストが高くなりがちです。
一方、泉ダイス株式会社のHQシリーズでは、高耐久の「モリブデンワイヤー」を採用しています。
モリブデンワイヤーは繰り返し使用が可能で、1回の張替えで約200時間もの連続加工が実現。これにより、ワイヤーの交換頻度が大幅に減少し、ランニングコストの削減と安定した高精度加工が可能となっています。
モリブデンワイヤー (泉ダイス製で使用) |
真鍮ワイヤー (一般的な日本製で使用) |
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使用方式 | 繰り返し使用(正転・反転) | 使い捨て |
寿命 | 最大200時間連続使用可能 | 数時間〜十数時間 |
ランニングコスト | 約1/4に削減(当社比) | 高い |
適用場面 | 高精度・長時間運用向き | 一般的な加工 |
弊社取り扱い商品のご紹介
泉ダイス株式会社では、多種多様な加工ニーズに対応できる小型で高性能なワイヤー放電加工機を取り扱っております。
製品の詳細等を下記に記載しておりますので是非ご覧ください。